3K(キツイ・汚い・危険)業界として代表的な建設業
2020年 東京オリンピック
2025年 大阪万博
その他、東北地方の復興や今回の関東地方を襲った台風19号の被害による復興等
生活には欠かせない業種であり、今後ますます需要が増えることが予想されています。
しかし、現場は高齢化が進み深刻な後継者不足・人材不足にあえいでいます。
なぜ、これほどの需要があり人材不足にも関わらず相も変わらず不人気な業種なのでしょうか?
実際に現場を体験している筆者の目線から紐解いていきたいと思います!
建設業界が不人気な理由3選
長い拘束時間
建設業と言うのは「建物が建つところ」に発生する仕事です。
事務仕事や営業(一部を除く)と違い、毎日同じ場所に出勤すると言うことは中々ありません。
地元に仕事が無ければ(受注することができなければ)市外だろうが県外だろうが仕事をしに行かなければいけません。
その場合の拘束時間と言うのは驚くものがあります。
筆者が体験したのは
車で片道2時間30分通勤(高速)のプラント工事
電車で片道2時間の展示場の工事
でした。
朝は、4時台に起床し5時台には集合。
車の場合は乗り合いで遠方へと仕事に向かいます。
仕事の開始は基本的に8時
終了は17時ですが
きっちり終わらないことも多く
2時間でも残業しようものなら片付けと帰宅で自宅への到着23時前後となります。
そして、次の日には4時台に起きてまた出勤と
プライベートも何もなく、これでは何のために仕事をしているかわからない状況となってしまいます。
全産業トップクラスの休日数の少なさ
「働き方改革」が掲げられ
有給休暇の強制取得等が義務付けられるなか
建設業界では、そんな風潮はどこにも見当たりません。
基本的に土曜日は出勤、当然祝日も無し。
日曜日は休日ですが、工期が遅れれば出勤になることも多く
年間休日数は60日~90日前後となります。
そして、この休日日数の少なさに拍車をかけるのが
日当月給制
と、言う給与体系。
この給与体系は、毎月〇〇円と言う給与ではなく
1日 〇円 × 日数 = 月給
と、いう計算方式の所がほとんどとなります。
(もちろん違うところもありますが)
例えば、日当10,000円であれば
勤務日数が24日であれば月給は24万円と言う風に決まっていきます。
と、言うことは
必然的に
「休まなくていいから金がいる!」
と、言う人が増えてくるんですね。
僕も、こんなタイプの人にずいぶんと迷惑しました。
建設業と言うのは、一人でできる仕事が限られており基本的にはチームプレー
年長者が「出勤だ」と言えば出勤部になることが多く
中々、休みがほしいと言える雰囲気ではなくなります。
人間的に問題のある方が明らかに多い
これは、本来どの業界でもそうなのかもしれません
特に、先日の「神戸市立東須磨小学校教員いじめ事件」の加害者などは
おおよそまともな人間とは言えませんが
建設業も負けず劣らずです。
- パワハラは当たり前
- 暴力も日常茶飯事
- 罵声や誹謗中傷・過度な指導
- セクハラ
- 会話はたばこ・酒・パチンコ(ギャンブル)
- 自分の日当・取り分の事で頭がいっぱい
大手、建設会社の下請けでは
近年、この辺りの監視が厳しくなり一昔前よりはずいぶんと減ったようですが
いまだに、根強く残っているのが現状です。
建設業不人気の最大の原因は?
ここまでつらつらと書いてきましたが
建設業界の不人気の圧倒的な原因は
現場にいる職人
にあると思っています。
何かと口を開けば
「最近の若いやつは」
と、言ったようなセリフを吐いていますが
時代が変わっていると言うことに気づかないのでしょうか?
今は、様々な仕事が世の中に存在し
未来のある若者は、自分が一体どんな仕事がしたいのか
真剣に考えています。
しかし、現場にいる職人は旧態依然とした態度で新規参入者に接しています
これでは、建設業界のイメージが良くなることはないでしょう。
変わるのはまず現場から。
休日や給与体系の見直し、待遇改善
そして、現場の人間の意識改革
この辺りが連動しないと、この業界の未来は暗いと言わざるを得ません。
この業界に少しでも携わった人間として
より良い未来を迎えられるような業界づくりをしていってほしいと思うところです。