2019年12月
日本を代表するクローザーの「山崎康晃」選手がメジャーリーグへの挑戦を表明!
2年連続で最多セーブのタイトルを獲得し、昨年に続き1億円の大幅昇給。来季年俸3億5000万円で「納得してサインさせていただいた」とした上で、「将来、メジャーに行きたいという気持ちを球団に伝え、『しかるべきタイミングで話をしよう』と言っていただいた」と交渉の席でのやりとりを明かした。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191221-00000000-ykf-spo
同じDeNAベイスターズの筒香選手を追うように、メジャー挑戦を表明した山崎選手。
これまで、メジャーで活躍したクローザーと言えば
- 「大魔神」佐々木投手
- Mrゼロ 高津投手
それに続けと、今回メジャー挑戦を表明した山崎投手は果たして通用するのか?
様々な角度から検証をしてみる。
ストレートの平均球速
2019年現在。
メジャーの投手による平均球速がついに150キロ超え!
ちなみにNPBでの平均球速は141キロとその差10キロ。
(MLBはツーシームでさえ平均球速148キロ)
年々、メジャーと日本のレベルの差が大きくなりつつある。
代表格は
「最速169キロのアロルディス・チャップマン」だろう。
チャップマンの平均球速は159キロで、平均ですら160キロに迫る勢い
その他にも、ジョーダン・ヒックス(平均球速159キロ)・クレイグキンブレル(平均球速156キロ)などなど
メジャーのクローザーは絶対的な球速がないと務まる可能性は極めて低い。
それでは、山崎投手の平均球速を見てみよう。
2019年
最高球速
150キロ
平均球速
147キロ
決め球のツーシームは平均137キロ
やはりメジャーの一流クローザーからは球速は見劣りしてしまう。
かつて「ハマの大魔神」として活躍し
シアトルマリナーズでクローザーとして活躍した佐々木主浩投手は150キロを超える球速と落差の大きいカーブ、そして決め球のフォークでMLBのパワーヒッターと互角に勝負したが
山崎投手は基本的にストレートとツーシームの組み合わせで勝負する
この少ない球種と、球速でどう勝負するのか?
次はコントロールを見ていこう。
コマンド能力(コントロール)
日本では押しも押されぬパワーピッチャーだった元ヤクルトの五十嵐亮太投手。
アメリカでは83試合に登板し防御率6.41と、到底通用したとは言えない結果に終わってしまった。
スピードボールには問題なかった五十嵐投手だったが
結局、コントロールの不安定さが目立ちMLBでは苦しんだ。
与四球率は一番悪い年で0.35
WHIP(1イニングに何人ランナーを塁に出すか)は2019年は1.05
それ以外の年では1.00を切る年もあるなど、制球力には問題なし。
(先述の五十嵐は1.00後半と安定感にやや欠ける)
現在、MLBで先発~クローザーまで幅広く活躍している前田健太投手も
日本時代は先発ながらWHIPが1.00を切る年があるなど、圧倒的な制球力でMLBでも日本時代同様に活躍。
制球力に関しては、山崎投手も心配ないだろう。
決め球
山崎投手と言えば「亜大ツーシーム」が非常に有名。
(出身大学・亜細亜大学伝統の変化球)
真っすぐとツーシーム、ほぼこの2球種で相手を抑え込んでいくわけだが
メジャーで、少ない球種で活躍したクローザーと言えば
「マリアノ・リベラ」投手
代名詞のカットボールのみで、並み居る強打者を次々となぎ倒していったが
山崎投手との最大の違いはやはり平均球速。
先程も取り上げたが、山崎投手のツーシームは平均137キロなのに対し
リベラ投手のカットボールは平均152キロ
山崎投手のストレートの最高球速よりも速い。
これで鋭く曲がるのだから、打てないのは当たり前と言いたいところ
球速としては少し劣るこの「ツーシーム」
ストレートとの組み合わせでどう速く見せるのか?
それとも大魔神佐々木投手がMLBでカーブを多投し始めたように新しい球種を覚えるのか?
通用するのかしないのか。
ここが最大の分岐点となりそうだ。
山崎投手の今後の課題
ここまで
- ストレート
- コントロール
- 決め球(変化球)
三つの項目について、山崎投手のMLB挑戦について見てきたが
コントロールは問題ないとして
- ストレートの球速アップ
- 新たな変化球・ツーシームの威力向上
このどちらかをクリアしないと、山崎投手のMLBでの活躍は少し難しいのではないかと考える。
そして、現実的には1年そこいらで大幅な球速のアップは見込めないことから
変化球の威力向上・精度の向上
が、大きなカギになるのは間違いないだろう。
2019年の契約更改で早々とメジャーを公言したと言うことは
今年から何かしらの取り組みを始めることは間違いない。
そう言った面も含めて
2020年シーズンの山崎投手の活躍を期待しよう。